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2014-10-30

盲導犬について考えた。 〜人と犬との共生〜





福助と小梅を迎えてから、人と犬との共生について、本当にたくさんのことを考えます。


以下、あまり深く考えずに、暇な方だけ読んでいただければ…。


昨日、Facebookの投稿で盲導犬についての見解を読みました。そこは、盲導犬の是非を問う場では無かったので、ここに思っていたことを書いておきます。
盲導犬の在り方については賛否両論有りますが、僕にはたった一つの正解を導き出すことができません。恥ずかしながら、反対か?賛成か?と問われた時に、即答出来ません。

盲導犬に関しては、賛成寄りだけれども、いくつか課題が有るのでは?というスタンスです。

一部に虐待などの課題が指摘されていますが、家庭犬における虐待の発生率と比較しないと、盲導犬制度自体の可否の判断は出来ないと思います。大きく取り上げられる事件だけを見て判断することは出来ません。
また、「盲導犬になりたくてなっているのでは無い!」とお考えの方も多いでしょうが、家庭犬にも飼い主選択の自由が無いので、比較は難しいと感じます。家庭犬だって、生後2ヶ月かそこらで、親兄弟から離れなければなりませんから。
そして何より、毎日オーナーと多くの時間を共有出来る盲導犬と、日に10時間ほど留守番をする家庭犬の幸せ度を比較しても、答えが見つからないのです。
ただ、大きな課題だと感じることも有ります。利権問題に対しては、かなり懐疑的で、ここが盲導犬精度のいちばん問題点だと考えます。あとはコストの問題。これは社会保障制度全体にも言えることですが、維持して行くという観点では大きな問題だと思います。

制度に問題は感じるが、犬の幸せという観点からは答えが見出せないのです。

犬と暮らして感じます。こいつらは「貴方にとっては、これが最も幸せなのよ。」と、たった一つの正解を提供できるような単純な思考のイキモノでは無いと。
盲導犬に代表される使役犬(聴導犬、警察犬、災害救助犬、牧羊犬、狩猟犬、最近ではセラピードッグなど…本当に色々いるなぁ…)の在り方は、人と犬が共生する一つのカタチだと思います。そして使役犬こそが、人と犬との共生文化を培ってきた立役者だと思います。

しかし社会の変化に伴って、人の考え方も変わって、犬に求めることも変わる。そんな中で、使役犬に向けられる思いは多様になってゆくことでしょう。
使役犬について、ある事件の影響もあってか、議論されることが増えています。一方で、家庭犬はバラエティーで取り上げられるだけで、社会的に議論されることは少ないと思います。

僕は愛玩犬という言葉が嫌いです。なので家庭犬という言葉を使います。愛玩することは否定しませんが、愛玩専用とまでいってしまうと、一方的で屈折した感覚に陥るからです。
そしてペットを飼うという言葉も使いません。「犬と暮らす」という言葉を選んで使います。これも同様に、一方的なものを感じるからです。
少なくとも、人として、社会の一員として、犬との暮らしを歩むのならば、「愛玩専用犬」や「ペットを飼う」のスタンスは不向きだと考えています。なぜなら、犬は社会に連れ出す機会が多いからです。少なくとも僕は、犬と共に、社会の一員でありたく、様々な場所に共に出かけたいと考えています。

僕が盲導犬についての投稿を見かけたFacebookのグループでは、犬を愛するたくさんの人が集まっていて、とても魅力的な投稿に溢れていています。そこでは犬と暮らす人たちの様々な暮らしぶりを覗くことができるし、犬の個性に触れることができます。そして多くの学びがあります。

一方で、頭にハテナが浮かぶことも有ります。 
犬に対する厳しい側面の投稿は、ほとんど有りません。はばかられる空気も有ります。これはグループの趣旨にも反するからでしょう)そして、公園のベンチやテーブルに乗るワンコや、明らかにランでは無い場所でノーリードで走るワンコの投稿が有っても、可愛い!というコメントしか付きません。
ドッグランでも、ちゃんと叱ることが出来ない人がたくさんいます。つくづく、愛玩至上主義なのだと感じます。最適な共生を摸索するのではなく、カワイイ優先です。

共生とは、複雑で、いろんなカタチが有って、発見に満ちていて、本当に面白いと思います。そして人と犬との共生は、ある日突然終わらせることが出来ないほどに、人の文化に浸潤しています。

幸運にも、我が家は犬との暮らしを手に入れることが出来ました。きっかけは、幼少期の憧れを実現しただけです。そのスタートは、熟慮に欠ける稚拙な衝動だったと思います。

そんな稚拙なスタートを切った僕が考えて、いま時点で辿り着いたことは「犬との暮らしに完成系は無いんだ」ということです。
犬についての研究だって、まだまだこれからでしょう。犬の専門家の最高峰である獣医師さんの発言も、人によって大きく変わることがあります。(特に23区内の獣医師さんには、大型犬のことを知らないんだろうなぁ…という方は多い…)犬を専門に商売にしている人の中にも、「何を言ってるんだろう?」と首を傾げてしまうような人は多いです。

断耳、断尾、首輪、リード、チョーク、スパイクチェーン、マズルガード、外飼い、躾、フード、去勢・避妊…。これら全てに、確固たる正解を提示することが出来るでしょうか?犬と暮らす全ての人が、哲学を持った研究者であるべきなんだと思います。

なので安易に正解を求めるのでは無く、社会や文化の変化に合わせて、考え続けることが大切なのだと、つくづく思います。







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